2019.9.27~29、京都・奈良へ行きました。
本が好きな私は、本屋さんで何となくその時気になった本を購入し読むという感じで、たまたま7月か8月に買って読んだのが、澤田瞳子さんの「与楽の飯 東大寺造仏所炊屋私記」でした。私がふだん読む本は、時代としては現代のものが多いし、ジャンルは推理とかお仕事とかの内容の本を読むことが多かったので、このようなジャンルの本は私にとっては珍しいことでした。読み慣れないこともあり、初めはなかなか進めることができなかったのですが、慣れるとようやく私の頭の中で映像ができあがり、スイスイと読み進めることができました。
これまで「奈良の大仏は誰が作ったか」という問いには「聖武天皇」という回答しか思い浮かびませんでしたが、実際に造った方たちがいらっしゃるのですよね。あの時代にあんな大きな仏像を作るというのは本当に大変なことだと思います。奈良の大仏様を拝観したのは中学か高校の修学旅行のときですが、そのときは造った方たちのご苦労にまでは思い及びませんでした。そこで『ちゃんと造った方たちのご苦労に思いをはせながら大仏様を拝みたい』という思いを抱きました。
それから8月の終わりか、9月にたまたまテレビで旅人が京都で坐禅をしているのを見て『私も京都で坐禅をしたい』と思い、京都に行こうと思いました。初めは京都から奈良に行くのは時間がかかると思っていたため、行先は京都だけのつもりでした。でも、ふと『奈良にも行けるかな』と思い、調べてみたら電車で1時間以内で行けることがわかり、京都だけでなく奈良にも行くことにしました。
初日(9/27)、午後2時ごろ京都駅に着き、駅近くに予約したホテルに荷物を預けて駅に戻り、電車に乗って奈良へ。
駅から東大寺に向けて歩くことにしました。広い歩道を歩き始めて感じたのは『観光客が多い~!』ことでした。それも海外の方ばかり。たくさんの観光客が歩く中、お子さんと一緒に自転車をこいで通る方がいて『地元の親子かな』と思ったら海外の方たち。私よりも奈良に慣れてるぅ、と思いました。東大寺までの道のりは思ったよりも長く(そのため2回目に訪れた時は素直に駅からバスに乗って向かいました)、ようやく東大寺近くの公園入口に着いたときに、東大寺に早く行きたいとは思いつつ、食事をしていなかったので、まずは食事をすることにしました。
お店の中も混雑していて、一番手前のテーブルだけ空いていたのでそこでうどんを食べました。
人が多いのであまりキョロキョロすることができず、様子だけうかがって分かったのは、私の横の家族は中国あたりから来ている方たちで、私の前の家族は英語圏の方たちでした。その後横や前の方たちが食べ終わってお店を出たので、ちょっとだけ視線を上げて見回してみると、なんと日本人は私だけでした。
店に入ったときお店の人が「いらっしゃい」といいながら、ちょっと『あら?』という感じだったような気がして、『一人客だからかな、それとも気のせいかな』と一瞬だけ思ったのですが、もしかすると『あっ、久しぶりに日本人が来た』ということでそんな感じを受けたのかなぁと。(勝手な空想かもしれませんが、そのときはそう思いました)
「大華厳寺(だいけごんじ)」 東大寺の別称とのことです。
写真の撮り方についてですが、なぜ門全体を撮らないのかというと…
このようにたくさんの人が写ってしまうからです。
以前別のホームページを作成していたときに、この旅の写真を使う予定だったので、なるべく人(特にお顔)が写らない方がいいかなと思い、一枚目のような撮り方になりました。
前のホームページでは1枚目の写真のみ載せましたが、今回はたくさんの人が写っている写真も載せます。(2回目の「京都・奈良」のときとの人の数の違いをお伝えするためです)
この奈良への旅で今回初めて撮ったシカさん。
観光客も、シカさんもたくさんいました。
修学旅行の学生さん(日本人)も多く見かけました。
入口で料金を支払い中に入ると、大仏殿がより近くに見えてきました。
正面からです。
たくさんの観光客がいらっしゃいました。
大仏様は東大寺公式ホームページでご覧いただきたいと思います。
大仏殿の中の柱の足元。大きい!
夕方が近くなってきたので、お寺の方がろうそくに火をともしていらっしゃいました。どのくらいのサイズなのか、その大きさ(高さ)がわかりました。
澤田瞳子さんの小説のおかげで、新たな視点から大仏様を拝み、大仏殿内を拝観することができました。
二日目(9/28)は、京都での坐禅の日です。
電車に乗り「東福寺」駅で降りて、勝林寺さんに伺いました。
初めての坐禅。初心者にもやさしい、15分間を2回。(途中5分間の休憩)
せっかくなので、坐禅の後のお抹茶(とお菓子)も予約していただきました。
京都では「坐禅をする」ことが目的で、それ以外何も決めていなかった私は、お寺を出てとりあえず歩き始めると、すぐお寺があったので入ることにしました。
東福寺さんです。
庭園を前にして、建物の広い板の間の通路で観光客のみなさんが座って眺めていたので、私もしばらく座って眺めたり、写真を撮ったりしました。(この写真は横の通路から撮ったものです)
お寺っていう感じ~と思って撮りました。
(軒につるされている飾りは「風鐸(ふうたく)」というそうです)
ゆっくりした後、順路に沿って歩きながら、風景や庭、建物の写真を撮り、その後境内をもと来たほうには戻らず、別の方に向かって歩き始めました。(気ままな旅です)
門(出口)が見えました。
この写真は、歴史のある門と、手前のマンガ風の男の子や門の向こうに見えるアパートや、門の外を車が走り抜けるとか、現代との組合せに心ひかれて撮りました。
話はちょっと逸れますが、鉄塔が好きになったのも、その前は自然景観を損ねると思っていたけれど、好きになると鉄塔と自然の組み合わせが「いい!」と思えるようになったのと同じように、歴史ある建造物も、学生の頃は「歴史あるものだけで構成されたものを目にしたい」、「電柱とか、車とかがあると興ざめだわぁ」と思っていたのですが、共存している姿を「ステキ!」と思えるようになりました。
…というわけで、もう一枚。
ここがテーマパークではなくて、人々が生活している場所なのだということを実感。
現代の生活と歴史ある建物、ともに大事に、ですね。
門を出ると「伏見稲荷大社まで徒歩○分」(たしか20分くらいだったような…)という小さな看板を見かけました。
私は数回京都に来てはいるのですが、全然地理が頭に入っていないので、何とナニが近いとか遠いとか、東西南北のそれぞれどの方面にどのような観光場所があるのかもよくわかっていません。(そのつど最寄り駅を調べて目的地へ行くだけ、というより、一人で訪れたのは今回が初めてで、それまで人任せだったというコトですねぇ~💦)
また、地理には疎いくせに、ヘンな思い込みというか、感覚があり、その感覚からすると、そのとき私のいた場所から、ず~っと離れたところに、昔訪れた「伏見稲荷大社」があるような気がして、看板を見ても『ホントにあの「伏見稲荷大社」が徒歩で行けるのぉっ!?』という気持ちでした。
まぁ、後から考えれば、徒歩で行くよりも公共交通機関を利用すべきでした。(思ったよりも長く歩きました)
また、私のたどった道は、普通の住宅地だったようで、途中から観光客は私くらいで、地元の方が歩いたり車で通過したりしていました。(あれほどいっぱいいた観光客の集団から、期せずして遠ざかることはできましたが、観光っぽい場所からも遠ざかってしまいました💧)
そのような状態で、途中見かけた自動販売機。赤が印象的だったので「パートカラー(レッド)」(赤色だけそのままであとはモノクロ)で撮ってみました。舞妓さんの後ろ姿と鯉、“京都ならではのデザイン”ですよね!
ようやく「伏見稲荷大社」に到着。
そしてここからが本番!境内を歩きます。山道を歩きます。行ってきます。
…と自分のペースで進みたいところですが、ここもたくさんの観光客でにぎわっているため、まわりのペースに合わせて進みました。
老若男女、国籍もさまざまな皆さんが思い思いに会話を交わしたりしながら歩いて行きます。すごく賑わっているのですが、このように撮るとシンとした空間として見ていただけるかなぁと。
途中のお茶屋さんで。
冷たい抹茶とひんやりした甘い和菓子の組合せ。
普段ケータイで食事とかの写真を撮ることがないため、撮り慣れていません。(まぁ「言わずもがな」ですね)
しばらく休憩し、少し疲れをとってから、また歩き始めました。
四ツ辻からの眺めです。
まだ先はありますが、以前訪れたときもここまで来て休憩してから帰ったので、今回もそうすることにしました。
帰りも混んでいて『道のりは長いし、人も多いし、降りるのに時間がかかりそう』と思い、ふと横を見ると、人気の少ない別の山道があるのに気づき『この道で帰るのはどうかな?』と思ったのですが、幅が狭く、ホントの山道っぽかったのでヤメて、混んでいても人気(ひとけ)のある方を通ることにしました。
そこからの帰りは迷わず公共交通機関を使い、ホテルに到着。あまりにも歩き回ったため、すでに足腰が痛く、明日の事を考え、マッサージを受けることにしました。
ケータイで探したところ、ホテルの横の大型商業施設の中にマッサージのお店があることがわかり、予約して行きました。
おかげでだいぶラクになり、夕方またカメラを持ってホテルを出て、今度は京都駅内へ。
そして、学生の頃以来の「京都タワー」へ!
きれいな夕景を見ることはできましたが、ガラス越しのため内側が写り込んだり、場所によっては内側の照明の色の影響を受けたりしたので、撮影するよりも見て堪能することにしました。
三日目の最終日(9/29)は、午後の新幹線に乗るので、午前中だけ観光。
前日の夜『何をしようかなぁ』と思い、ケータイで調べていたら、早朝から開いているお寺があることがわかりました。
時間ギリギリで動くのがニガテなので、ホテルに荷物を預けて、早朝から観光し、10時ごろにホテルに戻り、荷物を受け取り、ホテルにある喫茶店でお茶しながら旅先からハガキなんか書いちゃったりして、それで時間になったら駅に向かう、というのがいいだろうと思い、そうすることにしました。
A.M.5:15 夜明け前。
ホテルの部屋から見える京都駅です。
日中の人や車で混んでいる様子とは全く違った風景です。
A.M.5:39 少し空の色が明るくなってきました。
駅の建物越しの京都タワーの上の部分と空を撮ってみました。
これからまたあわただしい一日が始まるのでしょうね。
行先は清水寺にしました。
早朝から開門しているお寺は他にもありましたが、修学旅行の最終日は中学も高校も清水寺だったので、なんとなく「京都の旅の終わりは清水寺」という感じがして(私だけ?)、A.M.6:30前後にホテルからタクシーに乗って向かいました。
A.M.6:45頃、到着。
「これよ、これ!」静かな京都。
ようやく思い描いていた、京都一人旅の雰囲気を味わうことができました。
階段をのぼって、門から京都の町を見たところです。
この静かな朝が貴重な時間に思えました。
本堂に向かう途中で撮りました。
中央に見えるのは京都タワーです。
あちらから来たんだなぁ~と思いました。
前日調べたときにすでに知っていましたが、この時期清水寺は大改修中で、ネットが張り巡らされていたり、コーンが置かれていたりしてました。
そんななか『このような状態でも撮れるものを撮ろう』と前向きに考える事にしました。
清水寺に着いたときはまだお日さまは山の向こうでしたが、境内を散策しているうちに時刻はA.M.8:14。いいお散歩になりました。
ちょっとずつ訪れる人も増えてきました。
清水寺を出て坂を下り、タクシー乗り場に向かう途中見かけた坂道。
なんかいい感じ~と思い撮りました。
以上です。
久しぶりの二泊三日の京都・奈良、一人旅。
無事に終わって感謝です。